俺もヒーローになる! -キック・アス感想-

■ヒーローに憧れるボンクラがわけわかんないことをする映画

ボンクラを愛し、かつ自身もボンクラである僕に深い理解を示してくれていた

大学時代の先輩が、「ygが好きかなぁって思ったよ」といって勧めてくれたのが

この「Kick-Ass」。どんな映画かといえば、「ヒーローに憧れるボンクラが、

わけわかんないことをする映画」らしい。聞くだけで絶対しょうもない映画だと

確信したけど、しょうもないものコレクターとして、これはハズせないと思った。

しかし、先輩もザツな説明するなぁ。

 

スポーツも勉強もゲームもいまいちなサエない童貞学生が

変な全身タイツを着て戦うというホントにトンチキな映画で、

まったく僕の大好物だと思いました。実際、コレ大ヒット。超面白かった!!

 

■意外とアツい男だキックアス。

一体どんなバカ映画なのかと思ったら、主人公が途方も無いバカでびっくりした。

「ヒーローになるのに必要なのは、純粋さと楽観だよ」と、ちょっとカッコいい事を

言いながら変な全身タイツを着て暴漢相手に棒を振り回す光景は、

観客が困惑すること間違いなしの場外ホームラン

 

語り口は冷静。言ってることは脳の病気。だからこそ生まれる、

本気の頭悪いフィルムなのです!面白いバカタレはいつだって本気なんだよ!

 

一応正義の物語ではあるので、フツーにかっこよかったりもします。

「暴漢を相手に戦う姿が取り上げられて一躍有名ヒーローに」っていうのは

ファンタジーなんだけど、要は一歩進む勇気なんだな...と思わせてくれる

力強さも同時にこの映画には存在するわけです。

こんな映画に勇気づけられる僕もなんかアレなのかもしれないんですけども。

 

 

■キックアスはすべらんなあ。

キックアスはアメリカの頭悪い文化がギッシリ詰まっていて素敵です。

基本的に下品極まりない所はサウスパークに通じる所がありますね。

一貫してゲイをバカにし倒す姿勢や、スーパーヒーローの滑稽さ

メタな視点で見つめる所、ロケットランチャーをかつぐヤクザ

あらゆる所で飛び交う「オ○ンコ野郎!」みたいなセリフ。

「やっぱりアメ公の映画はこうでないとなぁ」と喝采を送りたくなる

極上のアメリカン・コメディなのです。

こっからフツーにネタバレですが、クライマックスで

ジェットパックを装着してガトリングガンをぶっ飛ばすキックアスの姿に

もう心の中ではスタンディングオベーションですよ!

絶対これの監督、ロボコップをゲラゲラ笑って観てたクチだよ!!

 

■グッドヒロインにアスキックされたい

ヒット・ガールことクロエ・グレース・モレッツ。可愛いぞ!
ヒット・ガールことクロエ・グレース・モレッツ。可愛いぞ!

物語中盤くらいで出てくる本作もうひとりの主人公というか

事実上の主人公ヒット・ガール。

 

R-15指定もさもありなんと思えるくらい、物凄い勢いで無慈悲に

ヤクザとチンピラを惨殺します。当時の年齢11歳!

こんないたいけな女の子が、アクションシーンの9割を自分自身で

演じたというのが凄い。またぐらがいきり立つおもいです

(ソースはWikipedia)

 

幼女が鉄砲とナイフ持ってヤクザを惨殺するなんて、

まるで深夜アニメですよ! ヒットガールのアクションを観て、

キックアスはアニオタの遺伝子をも震わせる魅力があると思いました。

 

「まだ子供なんだぞ!」といって、殺人エリート教育を施した父親を

友人がたしなめるシーン等もありましたが、結局最後の最後まで

特に反省せずに終わったという潔さもポイント高いです。

 

■鉄火場の描写がすごいぞキックアス

主人公のキックアスは最後の方までずっと棒切れ振り回してるだけですが、

ヒット・ガールと父親のビッグ・ダディのアクションシーンは胸がスカッとする

大暴れっぷりで大満足でございます。

 

照明を落としてナイトスコープでヤクザを鴨撃ちにしたり、

手榴弾を投げてヤクザを爆発させたり...ガンアクションの魅せ方は

一級品の面白さでした。もちろんお約束の空中リロードとかもあるよ!

使い終わった拳銃を投擲して武器にするような超スピーディなアクションに

動体視力がついていかない。

これをなんとか、ガイナックス辺りがアニメ化してくれないかな!!

 

そしてカラ薬莢を撒き散らかした後に、最後の最後でラスボスに

ロケットランチャーを腹にぶちかますラスト・シューティングは

ブラボーの一言。オーバーキルはアメリカの美徳、だよなっ!

(バカ映画なので、腹部を貫通するなどという半端なリアリティは不要なのです)

 

■お前が新時代のヒーローだキックアス

ハイテクな現代においては、けったいな衣装も通販で特に恥ずかしがる事無く

購入できます。田舎でガンショップが無くても、やっぱり通販でなんとかなります。

スマートフォンは、昔のヒーローの秘密道具ばりの働きをしてくれます。

そして、知名度なんてのも自分でウェブサイトを開設したり、

そのへんの市民がWebに投稿したビデオで広まったりします。

 

キックアスを観て、「ホントに今の時代、やろうと思えば誰でも

本格的にヒーローがやれるかもしれないなぁ」と思いました。

高度経済成長が終わり、先進国に閉塞感が漂う現代において、

もはやヒーローとはスーパーマンのような完全無欠の超人ではなく、

一歩先に踏み出す勇気を持ったバカになったのではないかと思います。

キックアスは、この時代の新しいヒーローなのです!

 

...という風に、観た後は偏差値が5くらい下がる事間違いなしの

キックアス、オススメです。

 

「ヒーローに憧れるボンクラがわけわかんないことする映画」って、

やっぱり説明がザツ過ぎますよ!